あけましておめでとうございます!
大晦日は某局の歌番組を満喫できたdaiです。本年もよろしくお願いいたします。
東北地方では冬の時期、降り積もる雪を溶かすような熱気に満ちた様々な祭りが開催されます。男鹿半島では2月にみちのく5大雪まつりの1つでもある「なまはげ柴灯まつり」が行われます。このイベントは大晦日の男鹿の民俗行事「ナマハゲ」と、真山神社の神事「柴灯祭(せどまつり)」が組み合わさった幻想的かつ勇壮な冬祭りです。
「なまはげ柴灯まつり」と言えば、松明をもったなまはげが山から下りてくる「なまはげ下山」が印象的ですが、参加するたびに疑問に疑問に思っていたことがありました。なぜなまはげは山から下りてくるのか?なぜ餅を参加者に配るのか?
その答えを探すために、今年の3日に行われた真山神社の神事「柴灯祭」の見学に行ってまいりました!
真山神社がある真山から門前にかけてはかつて修験で栄えた場所でした。「柴灯(せど)」はその修験の儀礼である「柴灯(さいとう)」が由来と考えられます。
「柴灯祭」についての起源については真山神社宮司の武内氏の『系図傳』に、長治年間(1104~1106)が始まりとあり、近世中期の『六郡祭事記』には「正月3日の晩、柴灯堂で3升のもち米で作った丸餅を焼き、太鼓ホラ貝笛が鳴り響くなか、窓の外へ投げると山の神鬼がこれを持ち去る」ということが記されています。
堂内で焚かれていた柴灯火は現在境内で焚かれ、山の神鬼は「なまはげ」となっていますが、行事は古式通り1月3日に行われていて、柴灯で焼いた真っ黒な餅を捧げて五穀豊穣・海上安全・悪疫退散などを祈る祭となっています。
それでは実際の神事の流れを見てみましょう!
境内にはその日切り出された護摩木(松の木)で柴灯火が炊きあげられます。
夕刻、真山地区の氏子が拝殿に集まり宮司の祝詞の奏上が行われます。
お餅が氏子により柴灯火のもとへ運ばれ焼かれます。
招福の豆まきが終わると境内にホラ貝の音が響き渡ります。
なまはげが山からおりてきて、柴灯火の回りを3周します。
宮司から護摩餅を受け取り山へ帰っていきます。
その後、なまはげが持っていった餅を切って御護符として氏子や見学者に渡します。
このようにして行われる神事が現在行われている「なまはげ柴灯まつり」の元となっています。
なまはげが山から下りてくるのは、山の神にささげられた餅を取りに来るためで、
餅が配られるのは、神にささげられる縁起の良い餅のお裾分けであったからです。
今年のなまはげ柴灯まつりまであと1カ月を切りました。今年はぜひまつり会場でなまはげから餅をもらって男鹿の伝統を感じていただければと思います。お正月にしか帰省できない方は来年のお正月に初詣と柴灯祭の見学なんていかがでしょうか?
関連リンク
男鹿市観光情報ブログ あけましておめでとうございます。(真山地区の大晦日と柴灯祭の様子が掲載されています。)