謎多き小豆岩にせまる!スキルアップ研修会を行いました

全国のジオメイトのみなさま、おはこんばんちは(・ω・)ノ

男鹿半島・大潟ジオパーク専門員兼ジオガイドのたかみーです。

2月25日に鵜ノ崎海岸でジオガイドのスキルアップ研修会を行いました!寒い!

寒いけど2月終わり~3月の大潮の干潮の日が小豆岩の観察のベストタイミングなのです。乗るしかない、このビッグウェーブに。

講師は男鹿半島・大潟ジオパーク推進協議会アドバイザーを務めていただいている秋田地学教育学会の渡部晟氏です。

今となっては、「小豆岩?あ~知ってるよ。化石入ってるんでしょ?」とすっかりおなじみになりましたが、実はそれがわかったのはつい最近の2015年。最初に澤木博之ガイドが発見しました。たまたま壊れた小豆岩に骨っぽいのを見つけたんだとか。その後、渡部晟氏と澤木ガイドが再度現地調査を行い、くじらの骨と確認されたそうです。

小豆岩にはまん丸の球型と楕円形の繭型があります。繭型には大きな化石が見られますが、球型は化石が入っててもごく小さいか、化石が入ってないんだそうです。上の写真は壊れた球型の小豆岩。壊れた断面には化石のようなものは見られません。ミステリーな小豆岩。

渡部氏によると、小豆岩はこれまであまり注目されておらず、研究しようという科学者はいませんでした。小豆岩が最初に登場した論文は1977年に東北大学の平林先生という方の論文で、「秋田の鵜ノ崎海岸ってところに海坊主みたいな岩がある」(意訳)と書いてあるくらい。それがくじらの骨の発見によって小豆岩は一気に注目され始めました。とはいってもまだまだ謎は多い。

↑ 壊れた小豆岩のかけらが波浪とかでごろごろ移動してきたやつ。これがくじらの下あごの骨、下顎骨(かがくこつ)です。穴があいてるのがわかりますでしょうか?この穴が神経とか血管とかが入ってる管なんだそう。骨から推察するにこのくじらは18メートルくらいだそうです。そんなことまでわかっちゃうなんてすごい。そして、このくじらはヒゲクジラ類のセミクジラ科ではないか、と推察されています。もしセミクジラ科だったら国内の化石としては最大級なんだそうです。夢が膨らむなぁ~。

研究が進んでわかったこともあれど、まだまだ謎だらけの小豆岩。これからの小豆岩にご注目ください。

まん丸の全貌を見たいなら今がチャンスです!暖かくしてお越しください。

Category : お知らせ

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